血圧

高血圧(動脈硬化)と合併しやすい病気、腎硬化症と慢性腎臓病

腎臓の細い血管の動脈硬化により腎硬化症が起こります。これは良性と悪性の2種類に分類できます。腎硬化症により糸球体がつぶれていきますが、その結果、腎機能が低下し、腎不全になります。腎硬化症を放置すると透析などの可能性も出てきます。

高血圧が原因で腎臓の動脈硬化が進む!

腎臓はナトリウムや水分の排泄を調節し、体内の血液量を一定に保つ働きがあります。また、有毒物質を尿と一緒に排泄するという役割も担っています。血中のミネラルやpHのバランスを調整する働きももっています。これらの働きは片方の腎臓に約100万個糸球体という組織で行われます。

しかし、高血圧が続くと、糸球体に入る直前の細動脈は傷つき、硬くなり、動脈硬化を起こします。それにより糸球体がつぶれ腎機能が低下してきます。これが腎硬化症です。

一般的に腎硬化症の特徴は、進行が遅く、したがって良性腎硬化症と呼ばれます。そのため最初は尿検査で異常が見つかったとしても、軽い尿たんぱくが出る程度です。

しかし、たくさんの糸球体がつぶれ、腎機能がしだいに低下してくると、老廃物をうまく代謝できなくなり、だるさや食欲不振、むくみ(浮腫)などの症状が出てきます。

一般にはあまり知らせていませんが、腎臓は血圧と密接な相互関係にある臓器です。腎臓病があると血圧が上がりやすくなり、高血圧になると、腎硬化症が悪化するという関係があるのです。ですから、腎硬化症の治療には、血圧のコントロールがとてもたいせつです。

治療は、適切な降圧薬を処方し、十分に血圧を下げること、減塩、腎臓に負担をかけない食生活を守り、腎臓を保護することです。

腎硬化症のひとつに、悪性腎硬化症があります。これは急激な血圧の上昇(悪性高血圧)によって、腎臓の細動脈に壊死性変化がみられるもので、急速に腎不全が発症すると同時に、重度の高血圧により、高血圧性脳症や心不全を引き起こす病気です。昔は降圧薬の種類が少なく、このような状態の血圧を下げることができなかったため、亡くなる方も多かったのです。それで、「悪性」という名称がつきました。現在ではまれですが、それでもかなり高い血圧を放置していた比較的若い方にときどき見られることがあります。

 

成人の6人に1人が慢性腎臓病

慢性腎臓病という概念があります。さまざまな病気で腎臓は傷みますが、病気の種類にかかわらず、腎臓がいま現在どの程度傷んでいるかを示す概念です。病気の種類にかかわらず、腎臓が傷みはじめると動脈硬化が起こりやすくなることから、できるだけ早く腎臓の変化に気づいてさらなる悪化を防ぐことを啓蒙する意味合いがあります。

慢性腎臓病は、腎臓のろ過機能の低下、または糸球体の異常を伴う病態で、重症度により5つのステージに分かれています。腎臓の働きが健康な人と比較して約60%以下に低下するか、あるいはたんぱく尿が出るといった腎障害があることが3ヶ月以上継続していることで判定されます。

慢性腎臓病が進行していくにつれ、むくみや貧血、倦怠感、夜間の頻尿、息切れといった症状が出てきます。しかし、これらの症状が自覚できるときには、すでに慢性腎臓病はかなり進行している状態だと考えられます。ステージ5になると腎不全と呼ばれ、透析治療が必要となる可能性が高まります。

一般には、慢性腎臓病はそれほど浸透していませんが、患者数は1330万人ともいわれ、せいじんの8人に1人が羅漢していることになります。

ただ、初期の慢性腎臓病には自覚症状がほとんどありません。それが患者数の増加につながっていると考えられます。

この慢性腎臓病は近年、さらに心筋高速や脳卒中といった脳・心血管疾患の重大な危険因子であることがわかってきました。高血圧と腎機能は密接な関係があるのですが、それとともに慢性腎臓病そのものが脳・心血管疾患のリスクになるのです。

特に肥満や塩分のとりすぎ、喫煙は、血圧を上昇させるだけでなく、腎障害そのものも促進しますから、適正体重の維持、減塩、禁煙を基本とする生活習慣の改善は高血圧、慢性腎臓病両者の治療に重要なのです。

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