血圧

原因となる病気のないタイプの高血圧、原因となる病気がはっきりとしている高血圧

ほとんどの高血圧の原因は遺伝と生活習慣

現在、約4000万人いるといわれている高血圧患者の9割以上は、本態性高血圧(1次性高血圧)です。「高血圧なので気をつけてください(降圧薬をのみましょう)」と病院でいわれた場合はまず、このタイプの高血圧と考えてよいでしょう。

それに対して原因となる病気がはっきりしている高血圧を、二次性高血圧と呼びます。二次性高血圧については原因が特定されるので、対処法も明確になります。

本態性高血圧は原因となる明らかな病気を持ちません。ただし、さまざまな研究から血圧が上がりやすくなる要因はわかってきました。大きく分けて2つの要因が考えられます。ひとつは遺伝、もうひとるは生活習慣です。

たとえば両親とも高血圧でない場合、子供が高血圧になる可能性は5%です。両親のどちらかが高血圧の場合は30%、そして、両親とも高血圧の場合は30%、そして、両親とも高血圧の場合は60%にも及ぶといいう研究もあります。

しかし、高血圧になりやすい遺伝的な体質を持っていたとしても、高血圧そのものが遺伝するわけではありません。もうひとつの生活習慣に注意することで、十分、高血圧を予防することができます。

高血圧に関与する生活習慣としては過剰な塩分摂取、過食、ストレス、喫煙、アルコールのとりすぎ、運動不足などがあげれられます。加齢による動脈硬化でも血圧は上昇すると考えられています。

そのため、こうした生活習慣、たとえば運動不足や偏った食生活による肥満の解消、塩分の過剰摂取などを改善することは、血圧の上昇を食い止める可能性をもっています。

体質は変えることはむずかしいですが、生活習慣病は改めることができるので、改善すべき点は改善すべきです。

 

腎機能の低下や副腎ホルモンの分泌異常が原因

二次性高血圧とは、なんらかの病気が原因となり、血圧が上がる状態をさします。二次性高血圧は、高血圧全体の約10%を占めるといわれています。

・腎臓が原因

多いのが、腎臓に原因がある高血圧です。これは、腎実質性のものと腎血管性のものに分けられます。

腎実質性高血圧は、主に慢性糸球体腎炎と慢性腎孟炎が原因になります。慢性糸球体腎炎は腎臓の糸球体(尿を生成する器官)が炎症が起こすことによって糸球体が炎症を起こすことによって糸球体が障害され、高血圧となります。いっぽう慢性腎孟炎は細菌感染などによる腎臓の炎症が原因となり、腎機能が低下して血圧が上昇していくのが特徴です。

もう一つの腎血管性血圧は、腎動脈の内腔が動脈硬化や血管の過形成などにより狭くなって、レニンという血圧を上げる物質が腎臓から分泌されること血圧が上昇する病気です。

・副腎が原因

副腎は腎臓の上にのっている小さな臓器ですが、血圧調節に密接に関連するホルモンを分泌します。この副腎は腎臓の上にのっている小さな臓器ですが、血圧調節に密接に関連するホルモンを分泌します。この副腎にさまざまな腫瘍が発生することで、高血圧の原因になります。もっとも多くみられるのが、原発性アルドステロン症です。これは副腎皮質にアルドステロンというホルモンを分泌する腫瘍や過形成ができて、血圧が高くなる病態です。

アルドステロンは副腎皮質から分泌されるホルモンの一つで、腎臓の尿細管からナトリウムを再吸収し、カリウムを排泄する作用があります。このアルドステロンが過剰に分泌されると、ナトリウムが体に蓄積し、体液量がふえて血圧が上がります。いっぽうカリウムの排泄がふえるので低カリウム血症になりますが、低カリウム血症になると多飲、多尿、脱力などの症状が出ることがあります。

治療は片側の副腎に腫瘍ができている場合は手術で切除し、両側の場合は抗アルドステロン薬による薬物治療が原則です。

そのほかの副腎性高血圧では、クッシング症候群があげられます。これはストレスホルモンの一種であるコルチゾールが過剰に分泌される病気です。クッシング症候群では顔が満月のようにまるまるとし、メタボリックシンドロームのように下腹部肥満になります。糖尿病もしばしば合併します。副腎腫瘍の切除が原則です。

褐色細胞とは、副腎髄質や、脊髄に沿って分布している交感神経細胞が腫瘍化して発生します。腫瘍からカテコールアミン(アドレナリンやノルアドレナリン)というホルモンが過剰に分泌され、それが血圧を上昇させるのです。なお、カテコールアミンは血圧が上がる、ひどい動悸、発汗などといった特徴的な症状があります。

・大血管疾患が原因

大動脈に炎症が起こり、その結果として、大動脈から出ている太い枝の血管が狭窄を起こすのが大動脈炎症候群です。特に女性に多く見られます。
腎動脈が狭窄を起こすと、腎血管性高血圧、大動脈が狭窄を起こすと、あとで述べる大動脈縮窄型の高血圧を起こします。

また、この病気では大動脈弁の閉鎖不全状態となることが多く、これも高血圧の原因となります。心臓から送り出した血液の逆流防止弁がうまく閉まらないのいで、心臓に血液が逆流します。そうすると、心臓は大きく引き伸ばされ、結果として、収縮するときに多くの血液を拍出することになるので、血圧が上がるのです。

大動脈縮窄症は、大動脈が先天的に狭窄している病態です。主に左の鎖骨付近の大動脈に起こるため、上腕部で血圧を測ると高く、足では低い測定値が出ます。腎臓に流れる血液が減るのでレニンの過分泌が起こり、高血圧になると考えられています。幼児の段階で判明することが多く、それは鎖骨上から断層心エコーに映し出されます。手術によって治療します。

・薬剤が引き起こす高血圧

いくつかの薬品には、高血圧をもたらすものがあります。非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)や肝疾患治療薬のグリチルリチン製剤、ぜんそくやリウマチの治療に用いられるステロイドなどです。特に高齢者の場合、内科のほか整形外科など、別の科も受診していることが多く、内科以外で出された薬が血圧のコントロールを悪くすることがあります。高血圧の治療を受ける際には、他の医師から処方されている薬についても必ず報告するようにおすすめします。


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